『文学少女 宇宙開発を目指す』
JMACSでは、この度、愛媛県地域連携・提案型雇用創出事業として、女子生徒への理工系分野への進路選択支援事業の一環である講演会を、理工系を目指している中高生を対象に開催しました。
平成25年12月15日13時より、愛媛大学南加記念ホールにて、講師にJAXA宇宙科学研究所 開発員 岩田直子氏を迎え、「文学少女 宇宙開発を目指す」を講演していただきました。
まず、岩田氏がJAXAに入社してから携わった仕事を紹介され、その中で失敗した経験とともに「何が原因で失敗したのかを追求し、明らかにすることで、次の成功へつなげていくことができる」ということを伝えてくれました。また、開発中のX線天文衛星ASTRO-Hの熱設計について詳しく教えていただき、参加者の方々は2015年の打ち上げがますます楽しみになったようです。
小学生の夏休みに星座の動きを観察して宇宙に魅かれ、宇宙飛行士になりたい!という夢を胸に、苦手だった数学や物理も頑張って勉強した体験談を披露され、「夢は人が成長するにつれ変わるかもしれない。夢は変わってもいいから、その夢に向かって努力し続ければ夢はかなう。どんなことでもあきらめないで挑戦してほしい。」と中高生へメッセージを送ってくださいました。
講演会後も参加者の方からの質問にたくさん答えていただき、宇宙開発技術に対して興味が増した方や、岩田氏の前向きな姿勢から、自分たちもこんなふうに活躍したい!と理工系分野への進路選択のため、今、目の前にある勉強を頑張ろうと気合いをもらった学生さんたちがたくさんいました。
参加した中高生の多くの方が「夢をあきらめないで頑張っていきたい!」と記述アンケートに記入しており、今回の講演会は中高生の方々に、夢に向かう勇気と努力を継続することの大切さを教えてくれたと思います。
講演会後、女子中高生を対象に講師の岩田直子氏と一緒にカフェ形式にて、交流会を行いました。
宇宙に関する仕事に就くにはどういう進路を選択していけばいいですか?という進路に関するものから、苦手だった数学・物理などの理系科目の勉強方法など、たくさんの質問が飛び交いました。
中には、「小型ロケットは個体燃料で飛んでいると思いますが、大きくなったら液体燃料にしなければいけないのですか?」という技術に関する質問や、お薦めの旅行先や本などプライベートに関する質問まで内容も様々で、岩田氏はすべての質問に、中高生にわかりやすいよう丁寧に答えてくださり、45分間のサイエンスカフェの間中、質問が途切れることがないほどでした。
岩田氏も「熱意ある中高生の皆さんとお話することが出来て、私にとっても大変良い刺激になりました。」と言われており、中高生と現役の研究者がコミュニケーションをとることで、仕事の魅力や、科学の力を活かしてどのような活躍ができるかを聞くことができるとても良い機会となりました。